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行政書士とは?

今回は、行政書士の業務について紹介させてください。
といいますのも、最近、会う人皆さんに「行政書士って何をするんですか??」
って聞かれるんです。

なんか賢そう?
カバチタレみたいな人?
司法書士、弁護士とは違うの?
皆さんはどういったイメージをお持ちでしょうか??

かくいう私も行政書士の資格を取るまでは、正確な意味で業務内容を把握して
おりませんでした。
まず、行政書士は総務省が管轄しており、試験については、一般社団法人 行政書士試験研究センターに委託されております。

試験科目と内容等
「行政書士の業務に関し必要な法令等」(出題数46題)
憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題し、法令については、試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令に関して出題します。
「行政書士の業務に関連する一般知識等」(出題数14題) 政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解
つまり、行政書士に合格した人は、上記法令について行政法を中心に理解しているものという保証がされるわけですね。
ところが、先ほどの総務省HPより、行政書士の業務についてみてみますと、以下のように書かれています。

  • (1) 官公署に提出する書類(電磁的記録を含む。以下同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成すること
  • (2) 官公署に提出する書類について、その提出の手続及び当該官公署に提出する許認可等に関して行われる聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において当該官公署に対してする行為(弁護士法第72条に規定する法律事件に関する法律事務に該当するものを除く)について代理すること
  • (3) 行政書士が作成した官公署に提出する書類に係る許認可等に関する行政庁に対する不服申立ての手続について代理し、及びその手続について官公署に提出する書類を作成すること
  • (4) 契約その他に関する書類を代理人として作成すること
  • (5) 行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること

つまり、行政書士は、官公署に提出する書類等についておよそ請け負うことが可能なのです。ところで、「官公署に提出する書類等」とはどのようなものがあるのでしょうか?

 例えば、以下のものがあります。
・株式会社、NPO法人をつくる申請書
・建設業を始める申請書
・日本国籍を取得する申請書
・知的財産権の保護・利用を求める申請書

あるいは、

・遺言書
・債務問題を解決のための書類
・交通事故解決のための書類
・内容証明郵便
・公正証書作成
・会計記帳
・契約書作成

                   (以上、日本行政書士連合会作成小冊子参照)

いかがでしょうか?少しはイメージしていただけたでしょうか?
このお話をしますと、多くの方から「行政書士ってそんなことまでできるんですか」
と驚かれることがほとんどです(実際、私も驚きました)。
業務の種類はなんと1万種類にも及ぶとのことです。

法律問題が起きたら、「裁判になる」というイメージをお持ちの方はいらっしゃいませんか?もし、周りで何かよくわからないトラブルにあったら(できることなら起こる前から)、相談相手に行政書士を候補に入れてみてはいかがでしょうか?

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